フィリピンには古くから「白いレディ」と呼ばれる幽霊の話が伝わっています。
この話は、特にマニラ周辺のバルエテ・ドライブで有名で、深夜に車で通ると目撃されることがあるといいます。
バルエテ・ドライブは、古い木々に囲まれた細い道で、霧が立ち込めることも多い場所です。
かつてこの道で、ある若い女性が不慮の事故に遭い亡くなりました。
彼女は白いドレスを着ており、その姿のまま、成仏できずにさまよい続けているといいます。
居眠り運転
ある夜、若い男性がバルエテ・ドライブを車で通りかかりました。
深夜の静けさが漂う中、「ゴォォォ…」という風の音が不気味に響いていました。
彼はうとうとしていましたが、突然目の前に白いドレスをまとった女性が現れました。
「キィィィッ!」
と急ブレーキを踏む音が道に響き渡りました。
急ブレーキを踏むも間に合わず、彼女を撥ねてしまいました。
驚いて車から飛び出した彼は、女性を探しましたが、そこには誰もいませんでした。
ただ、冷たい風が「ヒュゥゥゥ…」と吹き抜けるだけでした。
彼は「見間違いだったのかもしれない」と思い、再び車に乗り込みました。
不気味な声
しかし、車を走らせ始めると、後部座席から「カサ…カサ…」という小さな物音が聞こえてきました。
次の瞬間、不気味な声が「助けて……」と囁くように響きました。
男性は驚き、振り返りましたが、そこには誰もいないはずでした。
しかし、鏡に映る後部座席には、あの白いドレスの女性が座っていたのです。
彼女は血に染まった目で彼をじっと見つめていました。
男性は恐怖のあまり車を急発進させ、全速力でその場を離れようとしました。
事故
その後、激しい衝突音「ガシャァン!」と鳴り響きました。
彼は自損事故を起こしてしまいました。
救助隊が駆けつけた時、彼の車は大破しており、男性は意識不明の状態で発見されました。
幸いにも命は助かりました。
それ以来、彼はバルエテ・ドライブを決して通らなくなったといいます。
フィリピンでは、この「白いレディ」の目撃談が他にも多数報告されています。
彼女に出会うと災いが訪れると言われ、特に深夜にその道を通ることは避けるべきだとされています。
白いレディの姿を見たという人々は、その後不運に見舞われることが多く、彼女の怨念が原因だと信じられています。
怪談の背景
この白いレディの伝説は、フィリピンだけでなく世界各地に似たような話が存在します。
それらは、しばしば悲劇的な死を遂げた女性の霊が成仏できずに現れるという共通点を持っています。
フィリピンでは、特にバルエテ・ドライブがその象徴的な場所となっており、多くの人々がその呪われた道を避けるようになりました。
「シーン…」「ガタガタ…」と夜の静寂が広がる中、バレテ・ドライブを通る際には、何かが背後から見つめているような気がするかもしれません。
あなたもバレテ・ドライブに行くことがあれば、車のバックミラーを一度確認してみてください。
もしかしたら、そこに青白い顔の女性が映っているかもしれません…









