シャスタ山事件「消えた彼女の行方」

カリフォルニア州北部にそびえるシャスタ山。

この美しい山は古代からの伝説と神秘的な自然に包まれていますが、地元住民たちの間には、決して語られない不気味な噂がたくさん隠されています。

山中で聞こえる囁き声

ある夏の日、若いカップルがハイキングのためにシャスタ山を訪れました。

美しい景色と新鮮な空気に誘われるように、彼らは人気のない山道へと進みました。

昼下がり、風が木々をかすめる音に混じり、足元から何かがささやくような声が聞こえてきたのです。

最初はただの風の音だと思い、気にせず歩き続けていましたが、その声は次第に大きくなり、耳を澄ますとこう聞こえました。

「…こっちに来い…」

声は低く、湿った地面から湧き上がってくるようで、まるで二人を誘い込もうとしているかのようでした。

彼女が小声で「行かないほうがいいかも」とささやき、彼も同意してその場から離れようとしました。

ですが、声はまるで二人の気を引こうとするように何度も囁き、二人は不安を覚えながら歩みを速めました。

消えた彼女

しかし、彼らの不安はすぐに現実の恐怖へと変わります。

突然、彼女が彼の手を振り払い、まるで何かに操られるかのように茂みの中へ走り出しました。

彼は驚き、必死に「待ってくれ!」と叫びながら後を追いかけました。

しかし、どれだけ呼びかけても、彼女は一度も振り返ることなく、深い森の奥へと消えていきました。

彼は動揺し、彼女の名前を叫びながら探しましたが、森の中から返事が聞こえることはありませんでした。

その日は日が暮れても見つけられず、彼は一人山を下り、地元の警察に助けを求めました。

すぐに捜索隊が出動し、山中をくまなく探しましたが、彼女の姿も手がかりも見つかりませんでした。

それどころか、彼女が消えたとされる場所ではなぜか「助けて…」という声が捜索隊の耳に響いたといいます。

再び聞こえる囁き声と異常な寒気

数日後、彼は再びシャスタ山を訪れました。

彼女がどこかで待っているような気がして、夜、キャンプ場で眠れずにいると、またあの囁き声が聞こえ始めたのです。

今度は彼女の声のように聞こえ、「助けて…ここにいる…」と、彼を誘い込もうとするかのように何度も繰り返しました。

彼は恐怖に震えながらも、声のする方へと歩みを進めました。

森の奥深くへと導かれるように足を進めると、急に体を刺すような寒気が襲い、息が白く凍るほどに気温が下がりました。

真夏のはずの夜に凍えるような冷たさに、彼は背筋が凍りつき、恐怖で立ちすくんでしまいました。

そのとき、背後から「ギシッ…」と地面を踏みしめる音が近づいてくるのを感じました。

彼は振り返る勇気もなく、その場を一気に駆け出し、再び山を下りることになりました。

マウント・シャスタに潜む恐怖の伝説

その後も、彼女はついに発見されることはなく、事件は未解決のまま終わりました。

しかし、彼女が消えた場所では今も「囁き声が聞こえる」という噂が絶えません。

地元の住民たちはその声を山の精霊だと言い、決してその声に従ってはならないと警告します。

山を訪れた多くの人々がその声を耳にしており、その後行方不明になる人も少なくないのだと言います。

もしもあなたがシャスタ山を訪れることがあれば、囁き声には耳を傾けないようにしてください。

さもなければ、あなたもまた山の中に永遠に閉じ込められることになるかもしれません…。

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